経費にできるもの、と、経費にできないもの。

〇 「打ち合わせに使ったカフェの飲食代は経費になるの?」

〇 「取引先と行ったスポーツ観戦や旅行代金は、経費になるの?」

× 「仕事に使うスーツやバッグは経費になるの?」

 

経費とは、「事業を行うために要した費用=売上につながる費用」をいいます。

「事業を遂行するために要した費用」を経費として計上することで、

税金は(売上-経費)× 税率 で決まるため、

適切な経費は経費として計上することで納税額を減らすことができます。

経営者の皆様は、できるだけなんでも経費にしたいところですね。

しかし、経費と認められない費用を経費として計上してしまうと、税務署からペナルティを課せられるほかにもデメリットがございます。

万が一、税務調査が入った場合には、領収書の確認とともに「誰とどこで何の目的で使用した経費か」を証明できなくてはなりません。

売上に繋がる理由を明確に提示できるように管理する必要があります。

以下の3点のポイントに合致するかどうかで経費を計上することは節税対策の基本です。

 

1.売上につながる費用かどうか。

2.仕事で使うことが証明できる、説明できる。

3.常識的な範囲内での出費である。

 

主な例をあげてみましょう。

 

(交際接待費)

交際費は、最も公私混同しやすい費用です。

個人事業主であっても法人であっても、交際を通じて売上につなげていったものは経費として計上できます。

顧客を招待し飲食し、そこで仕事の会合を行った場合にも、もちろん妥当な交際費となります。

注意したいところは、常識的な範囲の金額を超えた高額だった場合(内容にも因りますが)経費としては認められなかったケースもございます。

 

(飲食代)

取引先や社員と一緒に食事をした場合には、経費となります。

1人あたりの食事代が5,000円以下なら会議費、

5,000円以上なら交際費として計上します。

交際費は、年間800万円以下なら全額非課税に、会議費ならば全額非課税になります。

会社の宴会費も、仕事に関連するものならば経費として計上できます。

経営者がひとりで家族で食事した場合には、経費と認められません。

 

(消耗品費)

取得価額が10万円未満の場合には、パソコンやタブレット端末、携帯電話なども消耗品費として経費計上できます。

ソフトウェアのライセンスなども10万円未満耐用年数が1年未満であれば、消耗品費となります。

10万円以上の取得価額であっても、使用可能期間が1年未満の場合には経費となります。

青色申告者は、取得価額が30万円未満の資産までは経費とすることができます。その際には、申告書に一定事項を記載する必要がございます。

消耗品に該当しない固定資産は、減価償却によって各年の償却分を経費計上していくことになります。

 

(通信費)

電話代・プロバイダー代・携帯電話料金・レンタルサーバー代金等は、通信費として計上することができます。

プライベート携帯と兼用している場合は、通話料などで分けて清算する必要があります。

 

(交通費)

取引先の社員の送迎費や、営業の為の移動費などは経費として計上できます。

交通費に関しては、領収書がなくても良いとされているため、仕事に関連するものと説明できる根拠を残すようにいたしましょう。

 

(生命保険料)

経営者に万が一のことがあった場合のために、会社が契約者(保険金受取人)となっている場合には、保険料の一部または全額を経費として計上することができます。

 

 

〇仕事で利用するパソコンの動作が遅いのに、我慢して使っている。

〇事務所のLAN環境にサーバやセキュリティ関連機器を導入するか、迷っている。

〇事務所に防犯設備を導入するか、迷っている。

〇社用車にドライブレコーダーを搭載するか、迷っている。

〇降雪時に対応できるスタッドレスタイヤの購入を悩んでいる。

 

以上のように、秘密保持のためや作業環境の改善、勤務環境の安全を守るための出費は、必要経費です。

経費になるものとならないものを見極めタイミングをみながら適切に導入してまいりましょう。

 

高額な設備を導入する際は、リース契約にする。

利益が出過ぎるようなので現金契約にする。

ちょっとした相談も専門家のアドバイスを受けて、最適な節税対策のアドバイスをさせていただきます。お気軽にご相談ください。

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